自己都合退職での失業保険ですぐにもらえる条件とは

一流メーカーで働いていましたが、心がつらくなって退職することになりました。そこで心配になったのが当面の生活費をどうするのかという問題です。次の就職先が決まっているわけでもなく、収入を確保する方法はまったくない状況でした。情けない話ですが、そこまで考える余裕もなく、とにかく職場から逃れたいという気持ちが先行している状態です。ようやく現実が見えてきたときに、失業保険をもらうという手段があることに思い至りました。
しかし、企業側は自己都合の退職として処理したので、すぐに貰えるわけではありません。貯金は少ししかないので、できるだけ早く入手したいというのが本音です。とはいえ、ルールなので仕方がないと諦めていたところ、自己都合でも失業保険を早く給付してもらえることが分かりました。あくまでも一定の条件を満たしている必要がありますが、もしかすると自分も該当するかもしれないという希望が湧いてきたのです。その条件にマッチする人は特定理由離職者という立場であり、一般的な自己都合の退職者とは異なります。
特定理由離職者とは、一方的に解雇されるなど不当な理由が存在しなくても、保護されて然るべきと認定される人たちです。

 

その一段上の存在として、不当な理由で辞めさせられた人たちも存在します。たとえば、上司からハラスメントを恒常的に受けており、職場から追い出されてしまったケースなどです。この場合はハラスメントがあった証拠さえあれば、自己都合という形で処理されていても、すぐに失業保険を給付してもらえる見込みがあります。また、不当に賃金を下げられて生活が苦しくなった場合なども同様です。いわゆるブラック企業ではこのようなケースも多く、自社の責任を軽くするために会社都合にしようとしません。

 

 

これらに比べると、特定理由離職者が受けた扱いというのは軽度のものでしょう。しかし、退職せざるを得ない理由がある点は変わらず、妊娠や出産といった家庭の事情も該当します。

 

自分に関しては、当てはまるとしてたら長時間労働の条件だと思いました。上述のように心が苦しかったことが退職の理由ですが、その状況に導かれた要因のなかに長い残業があったからです。3カ月も45時間近く残業しており、通勤するのがとてもつらくなってきました。時間的には条件を満たしている可能性が高く、給料明細に載っている項目から残業時間を割り出しました。交渉してみる価値があるかと思いましたが、それを躊躇させる条件を見つけることになります。

 

 

行政機関から健康障害などについて指摘を受けていることも条件になっていました。

 

自分の記憶が正しければ、事業主がそのような指摘を受けたという話は聞いたことがありません。そのため、自分は該当しない可能性が高いと思い、やはり諦めるしかないと思ったことを覚えています。しかし、とりあえずハローワークに行って、手続きの手順だけでも教えてもらおうと考えました。

 

 

ハローワークに行って登録し、順番を待っていると5分ほどで空いたカウンター席に呼ばれました。

 

初めてなので緊張しましたが、対応してくれた女性は気さくだったのですぐに慣れました。

 

特定理由離職者の条件を満たしているかどうかは、ハローワークの判断によって決定されます。そう告げられたので、こちらの事情を詳しく話してみたところ、自分が勘違いしていたことに気付きました。上記の残業時間や指導が要件になっているのは特定受給資格者であり、特定理由離職者はまた別の条件が設定されていたのです。

 

その中には健康面に関するものもあり、仕事を続けられない状態だったら該当する可能性背があります。医師の証明書があれば、認めてもらえるかもしれないと教えてくれます。

 

 

手続きの手順は意外と面倒で、3回ほどハローワークに来なければいけません。求職活動の実績を提示することなども必要になってきます。また、条件に合うかもしれないと聞いて天にも昇る気持ちでしたが、別の懸念材料が出てきました。

 

それは個人事業主として早く活動したいなら、貰えないというものでした。まだ計画とも呼べるほどではなく、ただの願望に過ぎませんが、フリーのプログラマーとして活動したいという気持ちが少し芽生えていました。今回の件でいろいろ調べているうちに、退職してフリーで活躍している人のブログもたくさんチェックし、自分にも合っていると感じたことがきっかけです。

 

 

最初は失業保険を貰いながら少しずつ稼げばよいと思っていました。稼ぎが安定するまでの副収入として非常に心強いです。

 

しかし、そのようなあまい制度ではなく、自分の目論見どおりに進めることは不可能だと分かりました。

 

したがって、最終的には、特定理由離職者として失業保険をもらうことを断念しました。

 

 

ただし、結果的には問題がなかったので後悔はしていません。フリーのプログラマーとして開業し、収入をすぐに確保できるようになりました。

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